【ALCパネルはどのような外壁材?】~特徴と注意点について~
こんにちは!
リベラルペイントの栗田です!
本日は、外壁材の一種
ALCパネルについてお話ししてまいります!!
ALCパネルは軽くて高性能な壁材ですが、他の壁材と同様に注意点や経年劣化のリスクがあります。
ALCパネルの基本知識について一緒に確認していきましょう!
・ALCパネルの特徴
・ALCパネルを使う時の注意点
・気を付けたい劣化症状
・長持ちさせるポイント
以上のことを中心にお伝えいたします!
-目次-
1.ALCパネルとは?
2.ALCパネルの特徴
3.ALCパネルの注意点
4.ALCパネルの使用時に気を付けたい劣化の症状は?
5.ALCパネルを長持ちさせる塗装のポイント
6.ALCパネルの正しいお手入れで長く快適に使おう!!
■ALCパネルは軽量コンクリートの一種
ALCとは「高温高圧蒸気養生」で作られた、「軽量気泡コンクリート」のことを指します。
「高温高圧蒸気養生」は、高い高圧と高温の水蒸気を使って、コンクリート製造時に起こるセメント成分の反応を促す製法のことです。
この方法を用いると、ほかの方法よりも早く強度の高いコンクリートを作ることができます。
この軽量気泡コンクリートを板状にしたものを「ALCパネル」と言います。
■ALCパネルの種類と用途
ALCパネルは、幅600㎜が標準的なサイズで、厚さ75㎜以上の「厚型パネル」と50㎜以下の「薄型パネル」が存在しています。
厚型パネルは鉄骨造の住宅やビル、薄型パネルは木造の戸建て住宅と、それぞれの種類では用途が異なります。
一般的な一戸建ての場合は、薄型パネルを使用していると考えて問題ないでしょう。
さらに、一般パネルやコーナーパネルと、形状が異なる種類もあり、平パネルやレンガ、タイルなどのデザインが施された商品もあります。
複数のパネルをつなぎ合わせて1つの壁を作り、接合部分は浸水防止のためにシーリング材を充填して外壁を作り上げていきます。
■ALCパネルの耐用年数
ALCパネルは丈夫なので、きちんとお手入れすれば60年程度は交換不要で使えます。
ただし、水分を含んだり表面が劣化したりしてしまうため、保護するための塗装が欠かせません。
塗装を怠った場合、耐用年数が大幅に低下してしまうこともあります。
一般的な外壁と同様に、塗装のメンテナンスは10年程度のサイクルで行いましょう!
ALCパネルには、ほかの外壁材と異なる特徴が3つ存在しています!
<火事に強い>
ALCパネルは無機質の不燃材料で作られているため、火事に強い点が特徴です。
耐火性を高めたい建造物の場合、もっとも使用されることが多いのがALCパネルです。
万が一火事になってしまっても、ALCパネルは有毒ガスを発することはありません!
<機能性が優れている>
ALCパネルには無数の細かい気泡が含まれており、その構造が断熱性を高める効果を持っています。
その断熱性能はコンクリートの約10倍ともいわれており、電気代の節約や結露発生防止に役立ってくれます。
ほかにも、軽く住宅への負担が少ない点や遮音性が高い点もポイントです。
無数の穴が湿気を吸い込んだり吐き出したりするため、調湿機能にも優れています。
このようにALCパネルは、安全性が高いだけではなく機能性も併せ持った外壁なのです!!!
<非常に丈夫>
ALCパネルの内部には、補強材として鉄筋マットやメタルラス(金網)が入っています。
非常に丈夫でしっかりとしている作りになっているので、敵機的にメンテナンスをしておけば、トラブルが起きにくい優秀な外壁です。
メリットが豊富なALCパネルですが、使用時の注意点も存在しています。
ここでは3つの注意点について説明いたします!!
■水分を吸ってしまう性質がある
ALCパネルは、気泡が水分を吸ったり吐き出したりする機能を持っているため、水分によってひび割れや欠落を起こしてしまうことがあります。
ひび割れや欠落は外壁の寿命に影響するので、水分の吸着を防ぐためにしっかりと外壁塗装で塗膜を形成することが重要です。
■価格が高い
ALCパネルは軽くて品質が高い代わりに、価格が高めに設定されています。
ALCパネルの価格が高くなる理由としては、「JIS A 5416」という日本工業規格の基準を満たしたメーカーでしか作れないことが挙げられます。
日本国内では、以下の3社がALCパネルを製造しています。
・旭化成建材株式会社
・クリオン株式会社
・住友金属鉱山シポレックス株式会社
高層ビルやマンションにも使用される壁材であるため、安全性や性能について厳しい基準が設定されているのです。
■接合部分が劣化しやすい
ALCパネルを接合するときのシーリング材は、紫外線や雨風によって塗装よりも早いスピードで劣化します。
この部分が劣化してしまうと、隙間から水分が入りやすくなり劣化が早まる恐れがあります。
強度があるALCパネルですが、天候や経年による劣化がまったくないわっけではありません。
ALCパネルの使用時、特に気を付けたい劣化の症状について確認していきます!!
■ALCパネル自体の損傷
いくら丈夫な外壁材とはいえ、ひび割れやパネルの欠損などが起こってしまう可能性はあります。。
ひび割れを放置すると、塗膜と壁の中に水が溜まって腐食し、爆裂することもあります。。!!
最悪の場合、剥落する恐れがあるので、早めに対処をしましょう。
■シーリング材の劣化
ALCパネルの注意点の部分でも触れましたが、パネル同士のつなぎ目に充填しているシーリング材は非常に劣化しやすい部分です。
シーリング材をメンテナンスせずに放置すると、肉やせや剥離、ひび割れを引き起こす危険性があります。。
7~10年を目安にメンテナンスをし、劣化が見られたら早めに補修するようにしましょう!
■塗膜の劣化
ALCパネルは、使用時に防水性を補うために塗装する必要がありますが、使用し続けているうちに塗膜㏍の劣化が進んでいきます。
せっかく塗装していても、塗膜が劣化していては防水機能や外壁の保護機能が発揮されません。
色あせや変色、カビや苔が生えたときは、塗装したり除去したりして、塗膜を補修することが大切です!!
また、壁を触ったときに白い粉が付くチョーキングも、塗装劣化のサインです。
定期的に外壁の状態を確認し、異常があったときは念のためプロに点検を依頼して下さい。
最後に、ALCパネルを長持ちさせるための塗装のポイントについて照会致します!
外壁塗装を依頼するときは、ぜひ以下のポイントを確認してみましょう!
■まずは”ひび”の補修を行う
施工時、ALCにパネルにひびがある場合は、塗り替えの前にきちんと補修してもらってください。
ひび割れを補修しないまま塗装してしまうと、地震や道路の振動などでひび割れが進行し、取返しのつかない状態になってしまう恐れがあります。
補修のときに柔軟性があるウレタンやシリコンを使用すると、地震があったときも劣化しにくいのでおすすめです。
■水性塗料を使用する
油性塗料は透湿性が低いため、ALCパネルのメリットである調節機能を低下させる危険性があります。
水分を発散できないと、内部に結露を発生させて腐食を進めてしまうこともあるため、油性塗料は使用しないようにしてください。
■気泡をしっかりと埋める
気泡が多いALCパネルは、塗装の際に表面の穴を塞がないと吸水してしまい、劣化を早める原因となります。
下地でしっかりと塗料を塗りこんで穴を塞ぎ、吸水による劣化を防いでください!
また気泡を埋める処理をしておくと、デコボコした表面がムラなく塗装できるようになり、見た目もきれいに仕上がります。
■下塗りのときは高粘土の塗料を使う
下塗りのときにドロッとした塗料を使用することで、防水性や耐候性を高めてひび割れや浸水を防ぎやすくなります。
そのため、ALCパネルの下塗りには高粘土の塗料がおすすめです!
外壁の寿命につながる大切な作業です。
できれば予算と時間を割いて、高粘土の塗料で念入りに施工する事が大切です!!
■防水性の高い仕上げ塗料を使う
ALCパネルを塗装する際は、下塗りだけではなく仕上げ塗料の防水性も重視しましょう。
フッ素塗料やシリコン塗料は値段が高いですが、水に強く汚れにくいため、長期間しっかりと外壁材を保護したいときにおすすめです!
1度塗りでは十分は防水塗膜を形成できないので、しっかりと2度塗りして仕上げましょう!!
安全性や機能性が高いALCパネルは、丈夫で耐用年数も長い外壁材です。
とはいえ、使用していくうちに経年劣化してしまうことは防げないため、しっかりと外壁塗装をして住宅を保護しましょう!
ここまでALCパネルの特徴と注意点についてお話ししてまいりました!
為になる情報はありましたでしょうか。。??
そのほか、知りたい情報やお悩みなどございましたらお気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください!
少しでも皆様のお悩み解決のお手伝いができたら嬉しいです!
本日もお読みいただきありがとうございました!!!!!